2024.02.03 治療から予防へシフト
節分を迎えましたが、まだまだ厳しい寒さが続いていますね。
乾燥する季節なので、風邪などひかれないよう気を付けてくださいね。
さて、質問です。みなさんが歯科を訪ねる動機は何でしょうか?
「歯や歯ぐきが痛むから」というのが今も昔も一番の理由ですよね。
歯に大きな穴ができて痛い、歯ぐきが腫れて痛い、冷たいものがしみる、入れ歯が合わなくて痛い、など…
私たち歯科医の仕事は、まずこの「痛み」を何とかしてさしあげることが第一です。
こうした「痛み」といつも隣り合わせの現場ですから、
どうしても歯科医院など歯科医に対して「怖い」「行きたくない」というイメージになりがちなのは致し方のない事だと思います。
ただ、私たちはそのイメージを払拭したいと考えています。
治療から予防へ、と時代の流れはシフトしてきています。
これまでの地道な公衆衛生活動の成果として、昭和の時代に比べて子ども達のむし歯は大幅に減少しました。
80歳で20本の歯を残そうという「8020運動」によって20年前と比べて80歳の方の残存歯はかなり増加しました。
また、歯周病がさまざまな全身の病気と関わっていることも報告されています。
歯や口の健康が身体全体の健康に直結していることが証明されてきているのです。
「痛い」から歯科医院に行くのではなく、自分の体の健康を維持していくために口の中を定期的にチェックしてもらい、良い状態を保っていく。
それが結果として、重大な全身疾患を予防することにつながり、これからますます増大していくであろう医療費全体を下げていく事にもつながります。
そして何より、一生ご自分の歯でしっかり噛んでおいしく食事ができるなど、皆さんの生活の質の向上が期待できるのです。
いかがでしょう?少しは歯医者さんが「嫌い」でなくなっていただけましたか?
突然の歯痛など急性症状がないときや痛みを伴わないときに来ていただければ歯科に対するネガティブなイメージも少なくなるかもしれません。
「歯医者さんに行くのが好き」という人が増えることを心から願っています。