2020.4.3 お口の健康と全身のかかわり
桜が咲き始め、新年度を迎えましたが、新型コロナウイルスでお花見も自粛しないといけません。これ以上感染が拡大しないよう不要不急の外出を控えましょう。
さて今回は、お口の健康と全身のかかわりについてです。
全身とのかかわりを考えてみると、口には様々な働きがあります。
脳の活性化とストレスコントロール
ガムを噛むことで眠気防止やストス解消になることが知られていますし、噛むことによって脳への血流量が増すことも知られています。また、実験の結果からよく噛んで食べるほうが記憶力に優ると報告されています。
コミュニケーション
気心の知れた人とのおしゃべりでストレス解消ができたり、他の人に言葉や笑顔で意思を伝えることで心の健康がはかられたり、といった経験があることと思います。
おいしく食べる
食事のおいしさには、見た目、香り、食べる場所やメンバーも大きく影響しますが、味わいに直接関係するのは味、歯ごたえ、舌触りや喉越しです。それらは唾液腺、きちんと味を感じる舌、確実に噛める歯、むせることなく飲み込める喉があってこそのものです。
体を支え姿勢を安定させる
アーチェリーや射撃の選手では、歯の詰め物の高さが微妙に違うだけで成績を左右することがあります。また、噛み合わせの正しい義歯を使っている高齢者は寝たきりになりにくいとの報告があります。
食事中の姿勢
口と全身の関係でもう一つ気を付けたいのが食事中の姿勢。足を組んだまま前屈みで、スマホに目をやりながら横座りで、テレビを見ながら寝転んで、食事をすることは骨格と、消化を担当する内臓の位置関係を歪ませ、顎の関節や内臓に負担をかけると言われています。
口の健康と全身の関係を意識して、セルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを実践していきましょう。